昨日のテレビで、私の生まれ故郷の小樽には餅屋が多いという話題を取り上げていました。今は9軒程に減ってしまったが、一時は100軒位あったとのことです。
確かに小樽は人口の割には餅屋が多くて、テレビで取材をしていた店の主人も私の小学校の同期生です。
小樽港が本州から入ってくる米の玄関口だったことが餅屋の多い理由の一つだといいます。
北海道でもまず最初に栄えた小樽には他にも団子屋や洋菓子店などの老舗がたくさんあります。札幌でも有名な洋菓子店「きのとや」や「パールモンドール」なども、元は小樽の「館」から別れていったものと云われています。
小樽商人は不況に強く、好況に弱いと言われてきました。
バブル期などでも、思い切った投資になかなか踏み切れず、大儲けはできませんが、こつこつ稼いで、不況の時にはその蓄えでじっと景気の良くなるのを待つという姿勢です。
良い物を作っているのにパフォーマンスが苦手で損をすることも多いような気がします。
運河近辺の観光スポットでも、小樽とは縁もゆかりもない本州の洋菓子店が小樽ブランドを使って人気になっているのを指をくわえてみているようです。
札幌のミニコミ誌がある時小樽特集をやりました。小見出しで、「おそるべし、小樽商人」とうたって、小樽の商店がプラスチック製のソリを「スノーボード」といって売っていると揶揄していました。
これはその記事を書いた記者の知識不足で、もともと北海道の子供用のソリは木製のゴツイものがほとんどで、プラスチック製のソリが出たのはずっと後です。
小樽では木製のソリと新製品のプラスチック製のトレイのようなソリを区別するために「スノーボード」と名づけたのです。もちろん今一般にいわれるスノーボードが登場するずっと前のことです。
小樽のスノーボードの方に優先権がある訳ですが、それでもやはり北海道の古都小樽には時間が止まっているのではと感じさせることが多いようです。